『トヨタ・子どもとアーティストの出会い』とは?

『トヨタ・子どもとアーティストの出会い』とは?

『トヨタ・子どもとアーティストの出会い』は、”次代を担う子どもがアーティストとの出会いを通じて豊かな感性と夢を育む”ことを目的に、2004年よりトヨタ自動車と「NPO法人芸術家と子どもたち」、「AISプランニング」、ならびに各地の実行委員会が連携して展開したプログラムです。全国87校/カ所において現代的な表現に取り組むアーティストが学校や院内学級など〈子どものいる場〉を訪れ、子どもたちと創造的な時間を過ごすことができるワークショップを実施しました。

 

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このプログラムでは、アーティストと子どもたちおよび子どもたち同士が触れあい、コミュニケーションを活発にすることで、自分や友だちの新しい面を発見し、豊かな感性と夢を育むことを目指しました。

また、このような活動が広がるために、アートNPOなどのコーディネーターの発掘と育成、支援をおこないました。

子どもたちが、日常の生活の中でさまざまなアーティストに出会い、ワークショップを通して自己を表現し、他者の考え方や価値観の違いを認め合える機会をつくりました。

学校や地域にいる大人たちが、子どもの新たな面を発見し、〈教え〉〈教えられる〉の立場をこえた、子どもとの関係を見直すきっかけをつくりました。

アーティストが持つさまざまな能力を学校の授業などで活かすことで、アーティストが社会的に活躍する場をつくります。さらに、子どもたちの表現がアーティストの創造性を刺激しました。

全国のアートNPOや教育・子どもNPOとともに実行委員会を組織してワークショップを企画・実施します。全国各地で学校などとアーティストをコーディネートする人や団体が活躍する機会を提供し、全国で活動するコーディネーター同士のゆるやかなネットワークを築きました。

このプログラムは、NPO法人芸術家と子どもたちが展開しているエイジアス活動*1 を基本に、ワークショップを2年間実施しています。また、当事業を広く地域に紹介するために、シンポジウムを開催していました。

*1 エイジアス活動:ASIAS(エイジアス)=Artists Studio In A School の略

通常、学校の授業は、先生が児童・生徒に対して、「教える・指導する」方法で実践されます。そこでは、児童・生徒たちがどんな力を身につけたか、「結果」に重点が置かれます。一方、このプログラムにおけるワークショップでは、アーティストを含め、その場を共有するすべての子どもたちとおとなたちが、双方向の関係を築き、お互いに刺激し合い、影響しあいます。フラットな、そして普段とはちょっと違う、ゆるやかな関係づくり。そこでは「結果」よりもむしろ、その「過程」 を大切にしています。
小学校では、”総合的な学習の時間”や”図画工作”、”音楽”、”体育”などの授業や休み時間に、ダンスや美術、音楽などのアーティストと先生が協力しながらワークショップを実施しました。

シンポジウムを開催し、ワークショップの成果報告と、当プログラムが地域に根付くための仕組みづくりについて有識者を交え来場者とともに考えました。

コーディネーター(現地実行委員会)が、先生やアーティストと相談しながら、その地域・学校に合ったワークショップを実施しました。

トヨタ自動車と「NPO法人 芸術家と子どもたち」、「AISプランニング」ならびに各地の実行委員会が連携して運営しました。

トヨタは、豊かな社会の実現とその持続的な発展のため、社会の幅広い層と力を合わせ、
「環境」「交通安全」「人材育成」の分野を中心に、社会的課題の解決に向けた社会貢献活動を展開しています。

「トヨタ子どもとアーティストの出会い」は、2004年から2016年までの12年間、トヨタとNPO法人芸術家とこどもたち*1、AISプランニング*2、および各地のNPOが連携して実施した、「人材育成」分野での次世代教育プログラムです。

現在の子どもたちは、希薄な人間関係、脆弱化するコミュニティなど、混迷する社会環境の中に置かれています。そのような中、次代を担う子どもたちに豊かな感性や夢を育んでいただくことを目的に、ダンス、音楽、美術、書道、工芸等、様々な現代アーティストによる、言葉だけではない表現やコミュニケーション手法を体験していただくワークショップ*3を、学校や児童館、病院などで開催しました。子どもたちが、アーティストとの出会いを通じて、多彩な表現や多様な価値観を発見し、自らの個性や地域の魅力に気づき、個々人や文化の違いを受け入れられるグローバルな感性を身につけた大人に成長されることを祈っております。
また、最後になりますが、各地での活動を支えてくださった多くの関係者の皆様に心よりお礼を申し上げますと共に、子どもとアーティストが出会う活動が各地でさらに活性化してゆかれることを心より願っております。

トヨタ自動車の当活動ホームページ
http://www.toyota.co.jp/kodomo/

  • *1 NPO法人芸術家と子どもたち
    プロのアーティストと学校の先生が協力しながら実施するワークショップ型授業(エイジアス活動[ASIAS=Artists Studio In A School])を2000年から実施。
  • *2 AISプランニング
    当プログラムの全国コーディネート事務局(2010年度から)
  • *3 ワークショップ
    参加者が自ら参加・体験して行う創作活動

 

現代の日本社会に生きる子どもたちを取り巻く環境は、厳しい状況にあると言わざるを得ません。いじめ、学級崩壊、虐待、教育格差、低学力問題など、マスコミをにぎわす子どもにまつわる言葉はネガティブなイメージを喚起させるものばかりです。よく、子どもは大人社会の鏡であると言われるように、核家族化、情報化、地域コミュニティの希薄化などの社会問題が子どもに大きな影響を与えているのは明らかです。では、私たちはいまの子どもたちにどんな教育の機会を提供し、彼らが人格を形成する過程でどんなサポートをしていけばいいのでしょうか?そして、情報化や国際化などがますます進み、多種多様な価値観を持つ人たちが、時間や空間を共有しあう社会で、いまの子どもたちが充実した人生を送るためのスキルとはどんなものなのでしょうか?本当に大事なのはマニュアル的な、いわゆるノウハウではないはずです。自分をしっかりと見据え、自分の立ち位置をはかり、自分の考え方や感覚を認識し、そのうえで、他者の考え方や感覚を理解し、互いの違いを認め合い、さらに自然環境などを含めて周囲と共生していくことが大切となるでしょう。

「トヨタ・子どもとアーティストの出会い」では、現代のプロのアーティストが子どもたちとワークショップをします。創造的な表現や新しい価値を生み出すことに生涯を捧げているアーティストたち。彼らとの出会いによって子どもたちは、「(ものの見方、考え方、表現方法などにおける)答えはひとつではない」ことを学びます。大切なのは、子どもたちがワークショップという、主体的で試行錯誤を伴う体験を通じて、実感をもって、言い換えれば身体感覚を研ぎ澄ませて、それらを頭ではなく身体で理解することです。

私たちはこのような、アーティストによる子どもワークショップの機会を増やしていくために、全国各地域のコーディネーターやNPOの人たちの力が必要であると考えました。それぞれの地域がその地域特性を活かしながら、自立して活動を推進していく体制をサポートしたいと思います。そして、子どもとアーティストをつなぐ、全国のNPOがネットワークを組んで大きなムーブメントにしていくことを目指しています。

NPO法人芸術家と子どもたちのホームページ

http://www.children-art.net